インド滞在記

インドの国は良くも悪くも今のありのままの自分を「どうだっ!」とみせつけられる刺激的な国でした。

7月29日~8月第一週目
街は車やリキシャ・バイクのクラクションが鳴り続き、ホテルの部屋を一歩外へ出ると人と人の距離感がとても近く、野犬は街の中で人間と同じ様に存在しています。しっぽは振らず自立していて日本の犬みたいに媚びてきません。猫も牛もヤギもカラスも蛙もコウモリも自由で自然です。(コウモリは羽を広げると体長60~70cm位、ホテルの部屋のすぐそばの木に夕方になるとやってきて木の実を食べ、おしっこをして、ウンチをして、そしてギャオ・ギャオーと大きな声で鳴きます。それが“求愛”で鳴いているのだと知り、『うるさいコウモリ』がまったく気にならなくなっていました。)木もひたすら伸びてプーネはまるでジャングルの中にいるみたいで自然と人と動物達とスパイシーな空気・・・街の中で共存して時間が流れています。慣れない言葉、食事、ホテル生活など、不安な要素を抱えインスティテュートでレッスンが始まり、(レッスンは朝7時・8時・9時30とその日によって始まる時間は違いますが、大体午前中に1本クラスを受けます。)クラスについていけるのか?耳慣れない英語のインストラクションに加え、道具の使い方など・・色々な刺激を受け取ってしまう過敏な状態で精神的に不安定になり下痢が10日間続きました。

  • 左右の矢印ボタンで画像の切り替え、中央のボタンクリックで画像が拡大表示されます。

8月第二週目
インフルエンザでインスティテュートは突然の閉鎖。
ホテルで純子先生に4日間のレッスンを受けることにより、アサナをする事で自分をみる事が出来る時間となりました。この時間が「なぜ不安になるの?何が怖いの?」と思う気持ちを「私は、私でいいんだな。」と、自分を取り戻してくれました。

8月第三週目
インスティテュートは再開。
第二週目が全く無いにもかかわらず、クラスはしっかりInversion・Back Bends(アーチ)に入っていきました。ラージラクシュミ先生のクラスが3日間続き、日本で純子先生のクラスを受けている時のままの感覚でクラスに参加でき、Back Bendsの時ラージラクシミ先生が私の背中(胸椎)を軽くサポートした瞬間起き上がれ、ラージラクシュミ先生と微笑む一瞬があり、嬉しくなり内側から広がる感覚を感じました。

  • 左右の矢印ボタンで画像の切り替え、中央のボタンクリックで画像が拡大表示されます。

8月23・24日
スーラットという街へ旅行に出ました。(プーネから片道車で8時間位。)純子先生のお友達の家族の家で、ガナパティのプージャ(祭りごと)をみせて頂きました。ガネーシャ(ガナパティ)のお祭りがインドの国では8/15~9/3まで続きます。
父から子へ受け継がれていく祭りごと。祈り。ガネーシャの置物or飾り物の人形は大小・顔もそれぞれ個性があり様々なものが街中で売られていて、各地方によっての土で作られているそうです。インドではガネーシャは生まれて初めてすぐそばにある神様なのだそうです。プージャが終えると、川に流す(自然に帰す)そうです。インドの文化や家族に触れる事ができ、充実感のある旅行でした。

8月第四週目
スパイシーで油っこいの食事は避け、ベジタリアンで食べやすいものをいただき、早寝・早起きの生活・・・胃腸は日本にいる時よりも良好になり、この頃になると一日はあっという間に過ぎていきました。

プーナのインスティテュートではグルジーアイアンガー師は毎日決まった時間になると皆がいるメインホールに来られ練習されます。スタッフの方々は各自様々な仕事を受け持ちグルジーを支え、温かな空気が流れていました。
「インドという国だからヨガがある。」
私という存在を受け入れて頂いたことに感謝し、これからもアイアンガーヨガを続けていきたいと思います。

2009年 夏

松本龍一のインド滞在記